午前0時、夜空の下で
カチャリ、と音がして。

ふわりと埃を纏いながら、軋む音と共に開かれる。

「……っ!!」

目を、見開いた。

静かな地下に響く水音が、鼓膜を揺らす。

暗い、暗い、その部屋には、逃亡を防ぐため造られたのか、鈍い光を放つ鉄の格子が心の行く手を阻んでいた。

牢屋だ。

一切の光が届かない地下牢の中には――人の、姿。

目を閉じている。

……死んでいるのだろうか。
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