午前0時、夜空の下で
「この転移陣によって魔力が働き、転移先の陣に飛ぶことができます。陣の上に乗ってください」

クウェンの言葉に従うと、ジェイとキシナ、クウェンも乗り込んできた。

少し窮屈だったが、キシナが腕を回して心を支えてくれる。

見送りに来ていたミスティアが、静かに微笑んだ。

レインはヴェルディたちを見送りに行ったようだ。

心たちと同じ日に、囚われていたリーダー、副リーダーとウィーザー幹部、そしてヴェルディは琅を旅立つ。

二度とこの地を踏むことはないだろう。

彼らは幸せになれるだろうか。

故郷に戻れない、彼らは。

「ミルフィーユはキシナの処置がよかったけん、快方に向かってる。あの子はアタシに任せて。アンタはやることやってきぃ」

ミスティアはゆらりと現れた心の迷いを見抜き、背中を押した。

きっとこれからミスティアも大変な日々になるだろう。

レインに寄り添って生きていくため、彼女自身が怒濤の未来にその身を擲ったのだ。

「それでは発動させます」

クウェンの声に、心は口を引き締めて前を見据える。

短い滞在となった琅には、一言では言い表せないほどの思い出ができた。

瞳を潤ませた心に、ミスティアは悠然と笑みを深め、そして。

「アタシはいつでも、アンタの味方や!」

親友へのエールを贈った。









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