威鶴の瞳


「また来ます」



そう言って背中を向けて行ってしまったトーマ。



何しに来たんだろう?

そう疑問に思うも、私の口角は不思議と上がり、心は満たされていた。




「お待ちしています」





そう言ったのは、接客の癖か、本心か。



自分の心なのに、よくわからなかった。





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