威鶴の瞳
普通の奴がBOMBに来るわけがないとは思っていたが、10年前の電車の噂なんて普通覚えているわけがないだろう……?
「私は脳のつくりが違うの。天才、分かる?」
そう言ってニコニコ、ずっと笑っているソラ。
これは予想以上に厄介な奴だ。
三時間で手なずけろ?
ムリだろ、こんな悪気なさそうな笑みで毒舌吐く自己愛の強い奴。
「でもね、魔女さん。あなたもまぁ、頭は残念だけど賢いとは聞いているのよ。頭は残念だけど」
二度言うな。
「……それなりに」
「急所、全部知ってるんですって?」
「そんなに難しいことじゃないからな」
「そうね。でも的中させることと力のコントロールが出来るからこそね。ぜひ見てみたいわ」
お前が実験台になるか?
「そっちの怪力バカさんのお名前は?」