独りじゃないよ
待ち合わせ場所の公園に着くと、青木君と山田君は座り込んで二人で話をしていた。


二人の後ろには単車が二台止められている。


何度か見たことがある単車は二人の所有物だ。


地べたに座り込みその後ろには単車、そして夜の公園。


知り合いじゃなかったら確実に近寄らないだろう。


近寄らないどころか目すら合わせない様通りすぎる自信がある。



「わりぃー待った?」

「いや、そんなに待ってねぇよ」

「未亜ちゃん久しぶりじゃん」

「うん、久しぶりぃー。てか何処行くの?」



考え込む二人。


いや、考えてるふりかもしれない。


まぁこんな時間から行ける場所なんてたかが知れてる。


ファミレス、カラオケ、クラブ、たまり場……くらいな気がする。



「とりあえずぶらついてりゃ何かあんだろ」



青木君は相変わらず適当。


でも私も他の二人も特に行きたい場所がある訳じゃない為、「そうだね」と言って移動する事になった。







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