“隣の不可思議くん”
宿主らに頼まれて来てみればあの娘は弟の首を絞めていた。素早く娘の手を解かせ兄に弟を頼む。
「何故、お主は彼を傷付ける。」
「海廉(かいれん)?彼を傷付ける?違う、澄羅様を返してもらおうとしていただけ。」
「彼は死にかけたのにか!」
この娘は狂っている。何を言い聞かせても澄羅を愛しすぎたせいだろうか。
「あんたみたいな凶暴女じゃ、澄羅は帰ってこないけどな。」
「大晴(たいせい)、黙っていてもらえぬだろうか・・。」
こちらを睨みつける彼女は鬼のようであった。心までも鬼に支配されたのだろうか。
「しかしだ、我は宿主らがお主に逆らわない理由がわからん。なんの力もない娘に。」
「それは、あの子たちがあたしを必要としているからよ!」