ぴゅあ ぶるー×Deep blue
シオウが、グラスをはじく。

とっさの行動だったので、グラスが、手に当たったって言ってもいい。

グラスは、彼女の手を離れ、じゅうたんの上に落ちた。

「・・・悪い」

ハッとしたように、シオウが言った。

「大丈夫ですよ」

ホテルのヒトが言ってくれる。

シオウはあたしの手をつかむと、

「落ちちゃった~!!」

と、まるで喜ぶようにケラケラ笑って言っている、彼女から逃げた。
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