眠り姫の唇


すんなり答えない瑠香に少し焦りを覚えたようだが、岩城は大人しく瑠香の話に耳をかした。


瑠香は意を決して口を開く。



三國がある人に言われた事、


三國が依頼された内容、


三國がその人の名前を教えてくれない事、


そもそも瑠香が何故、桜子にこだわるのか、


出張中にかかってきた電話の事、


岩城のカバンから出てきたもの。


瑠香は全て洗いざらい喋った。


自分のバッグから例のものを取り出し、岩城に見せる。



「で、これが岩城さんのキャリーバッグの小さいチャックからたまたま見つけたやつです。すみません、洗濯物の出そうと思ってたんですけど、それが目に止まっちゃって。勝手に持ち出してすみません。」


申し訳なさそうにそのゴミ袋を取り出し、岩城に手渡す。


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