タイトル未定
第0章 始まりの悲鳴
「あははは!
もー奈々ったらさっきからノロケばっかりじゃん!」

『だって…今本当に幸せなんだもん!』

夕日が柔らかい光を放っている。

「まあそうだよねー!
ずっと片想いしてて、やっと実った恋だもんね?
毎日のように図書館通って本じゃなく彼を見つめ続けてたもんね?」

『ちょっ…!
その言い方、なんか私がストーカーみたいじゃん!』
「え?違うの?」

『ち…違うよ!もうっ!』

「あはは!真っ赤だ!
でも本当に良かったよ。
奈々が幸せそうで!」

『幸せだよ♪』

「はいはい。
そうでしょうね。
ごちそうさま!
いいなぁ、年上の彼氏」

『えへへ♪このあともデートなんだぁ♪』

「知ってるよ。
何回も聞いたってば!
待ち合わせ場所はいつもの図書館?」

『そうなの!私こっちの道だから、ここでバイバイね♪』

「おっけー!
まあそのニヤニヤ顔直してから行きなよ?
怪しすぎるから」

『うふふ♪直んないよー!
図書館に一歩近づくたびにもっとニヤニヤしちゃうよ』

「…はいはい。
じゃあまた明日学校でね!」

『うん!またねー!ばいばーい』

「…奈々!」

『うん?』

「本当に良かったね!」

『えへへ♪ありがとう!』

「じゃあね」

『ばいばーい!』
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