「愛」 -レンタル彼氏-【完結】
…だって。
まだまだ実感がわかない。

俺は葬式にも顔を出していないし。
寧ろ、死んだって事すら知らずに今までいたんだ。

いきなり、最愛の人が死んだ。なんて告げられてすんなり受け入れられる人がどこにいるんだ。


リビングに入ると、会社で着てたであろう着替えがそのままだったりして。
何もかもが実感ない。

ソファにそっと手を置くと、テーブルに置いてあった一枚の写真が目に入った。


「………」


心臓がまたドクンと鳴る。
見たくないのに。

一歩一歩その写真へと近付く。


その写真を手に取った俺は心が凍りついて行くのを感じた。


笑顔のくるみと、男の人とのツーショット写真。
その姿は先日見た…上司らしき人物と酷似していた。

二人は腕を絡めて、楽しそうだ。
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