「愛」 -レンタル彼氏-【完結】
「何。何かあったの?」
「……実は、返品されたんです」
「へんぴん?」
「はい」
まだ意味がわからない。
返品、って何だ?
どういう事?
「返品は、手数料100万とそれまでの契約日数の日割を払えば可能です」
「…俺は、返品されたの?」
「………はい」
「……返品…」
ぼそっと俺は呟く。
「なので、こちらの方が予約早まりました」
そう言って、事務的に佐々木は俺に伝える。
「………わかった」
「連絡がお客さんからいくはずです。
詳しい事はそちらで」
「………」
力無く頷き、それを確認した佐々木はさっさと部屋から出て行った。
眠気なんて一気に覚めた。
はは。
俺はここでも必要ないのか。
そうか。