「愛」 -レンタル彼氏-【完結】
「あ、千里さん。おはようございます」

「……ああ、佐々木。何」

「今、いいですか?」

「………仕事の事?」

「そうです」


俺ははあっと溜息をつくと、佐々木が入れる様に扉を大きく開けた。
佐々木はぺこっと頭を下げながら、部屋の中に入る。

荒れてるテーブル周りを見て、少し目を見張った佐々木。


「ああ、昨日吏紀とか、聖とかと飲んでてな」

「そう、だったんですか」

「わりい、なんか資料とかあんの?」

「いえ、大丈夫です」


佐々木はテーブル横に腰を下ろすと、俺に数枚の資料を渡した。
そこには女の名前。


「…何これ」

「次のお客さんです」

「いや、それは見たらわかるけど。
早夜が終わるまでまだあるじゃん」


早夜はまだ、一週間ぐらいしか期間を経ていない。
まだ一ヶ月には早い。

早夜の資料を俺に渡したのは、前の客の期間が終わる三日前だった。



「そ、れは…」


俺の言葉に、佐々木は顔を俯かせ、言葉を濁す。
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