恋綴り
ピッ…ピッ…ピッ…
虚しく響いた
龍が生きている音
「実羽ちゃん…」
「おばさん…」
「もう、ええんよ。龍、よく生きてくれた。もう、何も辛い思いをさせんでええんや」
「…っ、まだ、龍は生きてます!諦めんでくださいよお…」
うちはおばさんを
抱き締めた
「…っ、せやけど…な、龍、ほんまに一生懸命生きてくれたんや。大好きな野球もできなくて、泣いてる日も何度もあった。でも、いつも笑顔でいたんや。私にも友達にも
実羽ちゃんにもなぁ…」