恋綴り
その時
龍の意識が戻った
「おか…ん、み…ゎ…?」
「龍之介!?」
「龍!?」
まだ辛い表情で
精一杯な様子だった
でも、生きていたことに
ただただ嬉しさを感じた
「わ、私、先生呼んでくるわ!」
おばさんが、病室をあとにした二人きりの空気が流れる
「ょ、ぉ…実羽」
久しぶりに聞いた
龍の声
「…ほ…」
「え?」
「どあほ!!!!!!」
龍は目を丸くした
そしてうちは
涙をボロボロ流していた