恋綴り
「お前、この前のプリンよりひでえじゃねえか…」
俺は箱を静かに閉めて
呆れた顔を浮かべた
こいつは
緒方沙弥(オガタ サヤ)
俺の一個下の後輩で
毎日のように俺にプレゼントを持ってくる変わり者
だけど、ぶっちゃけ
かわいい
「先輩っ」
「?」
俺は首をかしげた
「今日も大好きです!」
ドキッ…
「…あっそ」
「あ、ちょっとちゃんと聞いてくださいよー!」
緒方の言葉をスルーして
教室に入った
…っ
何回聞いても慣れねえ…
「あーっ!くそっ!」
「うっせえなあ」
後頭部をゴンッとペットボトルで殴られた
「いって!」
「またあの子?」

