†箱庭†~ブロックルーム『1229』~
町並をゆっくりと紅く染める夕陽を眺めながら、坂道を下る。
愛羅の通う学校は、少し小高い丘の上にあり、自然があふれている。
しかし、丘を下りると景色は一変し高いビルや人がごった返すショッピングセンター、子供も大人も楽しめる大きなゲームセンターなどがある。

いつもは一人で見下ろす町を、今はなぜか苦手な男と眺めている。
校門をでてから、いきなり話をしなくなったエース。
たまに鼻歌を歌ったり、あくびをしたりしている。
私は、なるべく距離を置いてたまにそんなエースをちら見していた。
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