付き合って1年目、彼氏は浮気男
「…止めて。そんな事言わないで」
あたしは手で耳を塞ぎ、何も聞こえなくした。
もう、陽雄に振り回されてばかりで、あたしの頭は考える余裕を失っていたんだ。
「だって、陽雄があたしから離れたんじゃん!手繋ごうとしたら振り払ったんじゃん!女の子と浮気したんじゃん!
……分かんない。分かんないよ。
どうして今さら、そんな事言うの……」
ポロポロと涙が零れ、視界が歪む。
陽雄の顔が見えない。
「…陽雄、あたし堪えてたの知ってる?陽雄に避けられても、他の女の子と一緒に居ても、冷たく睨まれても、全然恋人らしくなくても。
……あたし、我慢してたんだよ?
陽雄はあたしの事嫌いでも、あたしはずっと好きだった!
好きで好きで好きで、これじゃ駄目だって、何度も嫌いになろうとしても、どうしてもなれなかった!だから余計に辛かった!
あたし、もう決めたの。こんなに苦しいなら、諦めるって。別れるって。陽雄もそれで嬉しいでしょ?厄介者が居なくなるんだから。
……なのにどうして、気持ち揺らぐような事言うの?期待させるような事するの?
陽雄は勝手だよ。最後まであたしの心の中埋めないで!!」