百鬼夜行と暴走族 壱

百鬼夜行

side翔炎(百鬼夜行)




俺たちは月映山にある本家に帰って来た



小妖怪たちが会うたびにお帰りと言ってくる


「おう、ただいま」


それに応える。俺たちは幹部、下だからといって孤立しない


皆同じ。それが十六夜様の考えだったからな



それに幹部は幹部、なんてまとまってたっておもしろくねぇし


「総大将、帰ったぜ」



大広間に居るだろう、と思い廊下を歩いていると大広間前の縁側の障子を全て閉めて座っていた



「おぅ、遅かったじゃねぇか」


ニカッと歯を見せて笑う


総大将はほんとに器がでかくて、懐が深ぇ


十六夜様とお似合いだ。髪は短めで少したたせてある。色は上半分は白、下半分は黒の二色。目は金


青めの着物でサラシを巻き、少しはだけさせている


同じ男だが憧れる


無駄に色気むんむんですげぇ、かっこいい


俺よりも何百歳も年上なのに...


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