†蝶鬼鈴†
分かりきっている、ように男は言った。
「ま、聞く必要は無いかな。」


その人は刀を構え、


「優先はこっちかな?」


私をちらりと見た後、金髪の男の方を向く。

私より金髪の男の方が危険だと思ったのだろう。

逃げれるかもしれない。

逃げなくちゃ。

けど、


「そこの君、動かないでね。」


それだけの言葉なのに、体はまるで縛られたかのように動けなくなってしまった。




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