太陽の竜と闇の青年
[壱]


ルウと白虎を囲んでいた雷が弱まった後、俺たちはいそいでルウと白虎に近づいた。


しかし、二人の様子がおかしい。


白虎は珍しく目を見開きルウを凝視していた。


こんな顔初めて見た。


ルウは身動き一つしない。


「ルウ、どうしたんだ?」


俺がたずねると、ルウの体がガクガクと震え始めた。


「ルウ、どうしたんだ!?」


俺が力強くもう一度たずねると、ルウは、


「何……これ……」


といって、こちらを振り返った。


そして、俺たちは息を呑んだ。


「ル……ウ……?」


フウの手が震えている。


その震える手でルウの顔に触れた。


「どうした……の?それ……」


ルウが頭を振った。


「分かんない。分かんないよ」


ルウの顔には刺青が入れてあった。


先ほどまでは無かった刺青が。


その模様は不思議な形をしていた。


まるで、鎖のような不思議な形だった。


その模様は右頬から右目の真ん中を通り、おでこの中心で止まっていた。


すると、白虎が突然ルウの服を触った。


「ちょっと、よろしいでしょうか」


ルウは少し震えながらもうなずいた。


すると、白虎はルウの服をあげた。


胸の下で止めたが、俺たちはもう一度息を呑んだ。


「いつの間にコレができたのさ……」


フウが刺青をなぞった。


ルウのほっそりとした腹と背中には、あの不思議な刺青が入れられ、その線が繋ぎ合わさって不思議だけれども見栄えのある刺青が出来ていた。


しかも、背中には太陽が描かれていた。
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