愛いっぱいCHU



先生ーーーーー!!!?


なっ、ななななななな、何で!?こんなとこにーー!?


私は若干目を疑った。

だって・・先生が・・私の目の前に・・いる・・。


校門という境界線を挟んで確かに・・いる・・。


ちょっ、これ一体どうしたらいいの!?

私は情けないくらいうろたえだした。

会いたい気持ちがずっと募って、それでも会えなくて・・ずっと葛藤してた・・っていう思いがすべて吹き飛んだ。

会えて感激、という気持ちは全く生まれずむしろ会えてどうしようっ、みたいな・・・。

このシチュエーションは明らかにラブシーンには向いてないっ!

私の思い描いていた再会の図じゃないよーー。

絶対二人きりだと思ってたんだし。



人ごみに紛れて様子をうかがっていた私を確認した先生は呆れた顔をしたあと目をつむってため息をついた。


「神崎あすか!!」

ひっ!

なんでフルネームを叫ぶのーー!?

「オイっ!神崎あすか!」

「は、はいっ!」

先生が怒り口調になったのにビビって、つい返事をしてしまった。


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