誘惑のクラン(血族)
優真はもう一度、腕に力を入れ香織をベッドから落とす。


「うぐぁ……」


髪を掴まれぶら下がった状態の香織は、髪から離させようと優真の手首を掴む。


優真に命令された人間は無表情に近づき、香織の手首に手錠をかける。


その途端に香織の口から悲鳴が上がる。


「ぎゃーっ! やめてー! お兄様! お前! やめるのよ!」


手首の痛みが耐え難いのだろう。


香織は痛みに苦しみ叫ぶ。


優真は人間に暗示をかけ、自分にかけられたすべての手錠を外させた。


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