Your Voice -同じ青空の下で-
廉side
「どう思う?」
「何が」
「楓香のこと」
“楓香”という言葉が陽の口から出てきて、俺は思わず立ち止まった。
楓香との出会いは、確実に俺等に影響を与えていた。
「何が言いたい」
「俺は、心配なんや。楓香が1人で抱えていることを、少しでも軽くしてやりたいんや」
楓香が1人で抱えていること…。
俺には、それがなんなのか検討もつかない。
「俺は待つ。楓香が自分から話してくれるのを待つ」
陽は少し考えてから、そっか、と一言言った。
「俺等は、楓香の支えにならないといけない。俺等は仲間なんだぜ?」
「せやな、俺等が支えにならんとあかんな」
陽はそう言って、かすかに笑った。
「早く材料買って、戻ろうぜ」
「おう!」
俺等はまだ分かっていなかった。
楓香が1人で抱えていることがどんなに重く、苦しいことか…。