sleepy princess and arouse prince

二人の騎士に決意を


白雪が目覚めて、アルルシスは病に堕ち、カイトは居なくなって、エルビスは俺を待つ。
内容がごちゃごちゃし過ぎて、いつ戻れるのだろう?

手紙による、エルビスからの招待状。
久々に外に出た感じがして、楽しく思えてしまった。
歩いていると、この街の中心に水で輝く噴水があった。

近付いて噴水に触れてみた。
冷たくて、元にいた世界が恋しくなる。

「‥!?」

背後から人の気配がして、白梅を抜き刃を後ろに突き立てる。
パラッと白い髪が散った。
赤い瞳…エルビスだった。

「龍、前からこうして刃を向けたかった。いいよな?」

俺は返事をしていないのに、エルビスは容赦なく刃を振り回してくる。
ただでさえ右肩が負担が掛かってる。
俺は白梅を左に持ち替えて、思いっきり一振りした。

「そう来なくっちゃ‥!」

エルビスはニッと笑みを浮かべ、力を入れた。
左腕で白梅を握ってるせいか、全くエルビスを押せない。
一端、間を取って‥。俺はそう思って後ろに引いた。
だが、エルビスは早くて、間も許さない。
仕方ない。白梅を右手に持った。

噴水の周りには刃が交じる音だけが響いていた。
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