好きだと言えなくて
雨の日の思い出

春乃side


あの後、由紀ちゃんからは謝りのメールがすぐにきて、次の日に一緒に出掛けた時に、ものすごい謝ってくれた。
そんな由紀ちゃんに、あたしは俊ちゃんが綺麗な女の子と付き合ってるらしいことを話したんだ。

「それでもあたし・・・俊ちゃんのことがまだ好きみたい・・・どうしたらあたし、俊ちゃんのこと諦められるのかな・・・」

「春乃・・・」

涙を流したあたしのそばに、由紀ちゃんは何も言わずに付いていてくれた。




そして、特に何もなく、あたしの夏休みは、終わってしまったんだ。
< 30 / 105 >

この作品をシェア

pagetop