家族ノ絆ヲモウ一度

きょうだいだから。


「誤解を解きたいってのもあるんでしょ?」

「誤解ってなんだよ、おっさん。まさか、こんな綺麗な嫁がいるのに浮気したとか?」

「浮気はしてないんだけど・・・そう見られた。」



その言葉に、朱桜は愕然とする・・・。


「マジかよ。」
「昔、女郎蜘蛛にマジ惚れされて、毎日家に押しかけられて迫られたらしい。それを見られたんだって。」
「それで誤解されたと・・・。」
「奥さんそれで精神的に疲れて、死んじゃったんだって。娘もそれで仲悪くなって家出。」
「まじで・・・てか、娘もいたの?」
「いるよ。椿っていうんだ。一人娘。死ぬ前の2ヶ月で、関係は修復できたとは思う。」
「で、後は嫁だけと・・・」


空気が少し重くなった。

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