Cotton Candy【ベリカ限定】
外は、もう真っ暗だった。


あたし達は雲一つ無い夜空の下、三人で並んで歩いた。


「姫華と美奈子、メイク落ちてるよ!」


「えっ?嘘!?」


加世に言われたあたしは、咄嗟に両手で顔を覆った。


「加世もヤバイよ!」


「マジ!?」


美奈子は加世に言い返して、ケラケラと笑った。


さっきまで泣いていたのが、嘘みたい。


夏も終わりに近付いた夜、笑顔のあたし達を蜂蜜色の三日月が見ていた――。


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