ヤンキー王子とラブレッスン①【完】
「本当に覚えてない?
音楽準備室で、俺にしがみついてきたクセに?」


クスクスクスッと……。


目の前の彼は、楽しそうに笑った。


「んじゃ、仕方がないな。
はじめまして。
五十嵐煌です。
今日は、わざわざ来てくれてありがとう」


握手のためか、右手をスッとさしだし、それから……。


「あ、そうか。
男なんか大ッキライって言ってたな」


彼はすぐに手を引っ込めた。


それから視線をあたしからのんちゃんに移し……。
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