ヤンキー王子とラブレッスン①【完】
「言ったろ?
男はみんな“狼”だって」


ほんのわずか唇を動かして、五十嵐くんは、ガラス玉のような瞳であたしを見つめた。


その距離は……たぶん、10センチ。


ど……ど……どうしよ。


逃げる……には、近すぎるし。


叩く……にも、手首を掴まれている。


だったら……我慢して……受け入れちゃう?


だって……。


守ってほしいってお願いしたのは、あたしだし……。
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