ヤンキー王子とラブレッスン①【完】
でも、でも、でも……。


気が抜けない狼の群れの中で、この人は、唯一頼れる人だって……。


頭にも心にも刷り込まれちゃったから……。


その上……。


「おまえ、俺のものじゃなかったっけ?
だったら理由なんて、簡単に言えるだろ?」


何回も何回も何回も……“俺のもの”って言われるから。


どうしよ、あたし。


自分は五十嵐くんの彼女だって、そんな錯覚すら……覚えちゃうよ。


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