星の奇跡

エピローグ

時が高校1年生に始めて会った康平との思い出をゆっくりと頭の中を駆け巡った。

康平とは色んな話をした。
学校のこと、好きな女のこと、テレビのこと、政治のこと、事件のこと、親のこと、

その中で、いじめで死んでいく若者が許せない、自殺は絶対あかん!と強く言い合っていたのを思い出していた。
あんなに話していたのに、なぜその道を選んでしまったのか。


いじめられていてもなぜ最後に殴られても立ち向かってリーダー格のやつに一発だけでも殴り返そうとしなかったのか、

今じゃない! これからが絶対に楽しいことが待っているのに! 今じゃない!将来を見ろ!

家に居たくないなら何故家を飛び出さない。

都会に居るなら田舎へ行け、田舎に居るなら都会へと
本当に人を愛したことがあるか

セックスを味わったことがあるか

世の中には最高と最低が常に交じり合っている。

今じゃない!

いつか最高が巡ってくる。
必ず!!!

人は変われる。

違う世界を見れば何かが変わる。


俺と康平が見た星空のように。
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