星の奇跡
前半は康平が運転手で、道は全てした道、大阪から京都へ北上し、舞鶴を抜けて西へ向かうコースで小さな軽自動車には男2人が窮屈そうに乗り込み大声で歌を歌いながら進んでいった。
夏休みに入ったばかりで車の渋滞が気になっていたのもスムーズに通り抜けることができ、2時間30分で舞鶴に到着することができ、それからあつしに運転を変わりさらに西へと鳥取砂丘を目指してひたすら進んでいった。

車の中では康平の彼女のことやパチンコのこと、「海へ行ったらナンパをしよう」、「いい女は俺の方へ回してくれよ!」とあつしが頼んだり、とまだ引っかかってもいないのにその後の打ち合わせだけは十分に行うなど、たわいもない話と当時2人のブームとなった「MY GIRL」の曲を何度もリピートしながらひたすら砂丘へと進んでいた。

2人とも所持金があまりなかったため、昼飯は康平の母親が作ってくれたおにぎりを食べ、後は夕飯のバーベキューを楽しみに我慢してひたすら進んだ。

ほとんど休憩もせずに、ようやく鳥取まで30キロを過ぎた頃になると2人のテンションはさらにアップし、近くのスーパーで夕飯の食材を買い、砂丘目指して進んだ。
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