いつか、眠りにつく日
 さっき通った商店街に戻ると、間にある細い道を抜ける。その先に、数件の新しい家が並んでいるひとつでクロは足を止めた。

「おーい、孝夫!ちょっと出て来い!」
急に大声で呼ぶクロにギョッとして私はその腕をつかんだ。
「呪縛霊を呼んでどうすんのよ!やめてよ!」

「孝夫!お客さん連れてきたぞ!」
クロはまったくやめようとしない。

「やめてよ!クロのバカ!」

「バカっていうな!」

「あの~?」

 後ろから声が聞こえて慌ててふりむくと、そこには40歳くらいの人の良さそうな中年の男性が立っていた。

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