帰宅部全国大会
男子高校生Bのパンチは俺の顔面の横を通り、勢いよく飛び掛かってきたおかげで、盛大にズッコケタ。
「家に帰るんだな。お前にも家族がいるだろう?」
先輩の台詞をパクってみる。やだ……俺が言うと中二臭い……。
今の言葉はなかったことにして、俺達がさっさと家に帰ろう。
これ以上絡まれるのも面倒だし、ちょっと派手に暴れ過ぎた(先輩が)
それほど人通りが多い所じゃないけど、可憐な少女が男共をなぎ倒していたので、嫌がおうにも注目を浴びてしまう。
警察とか呼ばれたりしたら面倒だ。逃げるが勝ちってな。
先輩も俺と同意見のようで、軽く死体の山を一瞥するとさっさと歩きだす。
俺もちょっと駆け足で先輩の隣に立つと、「大丈夫か?」と俺を見上げながら声をかけてくれた。
上目づかいの破壊力がここまで凄いとは……先輩おめめパッチリなんですね。うひひっ。
「俺は大丈夫ですけど、あいつらは一体なんなんですか?」