海と桜の奏 ~Pure・Harmony~
ハイッと手渡されたのは、1枚のチラシ。


オレ、さっきは桐生待たせてたから、さっさと折り畳んでポケットに入れちまったけど………


“コレ”こそ…桐生に自信をつけさせるいいチャンスなのかもしれない。


だけど問題は、どうやったら桐生を説得させられるか。


「外山と浜口の力でも借りるかな?」


確か桐生、あの2人には今日のオレとの事話したって言ってた。


だったら協力………頼みやすいかもしれない。


「桐生……悪いけどオレ、このまま終わらす気なんかねぇぞ………」


5月のどこまでも広がる青い空に、オレの呟きがとけた。
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