海と桜の奏 ~Pure・Harmony~
プシュ~~~~ッと体から蒸気が噴き出す。


固まり過ぎて、桐生に「卓磨君?もうそろそろ教室行こう?」と言われなかったら、動けなかっただろう。


「卓磨お前どうしたんだよ?」


「全身から幸せピンクオーラが出てるぞ」


教室に入り、虎と俊哉に早々とツッコまれた。


「何でも………ない//////」


外山・浜口と話している桐生をチラッと見ながら、机に突っ伏した。


キャラメルブラウンの天然パーマの間から、キレイな横顔。


「練習中オレの心臓持つかな………」


呟きと同時に、自分の姉の言葉が脳裏を過った気がした。
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