海と桜の奏 ~Pure・Harmony~
頭が回らず、なぜか見当たらない俊哉の事を尋ねてしまった。


「タッケーは外山と浜口と桐生さん慰めてるよ!!お前マジで今日どうしたんだ!?」


「………悪い。オレも何が何だか分からねぇ」


虎のオレの腕を掴む手を引き離し、階段を降り進める。


「……バカ卓磨っ!後悔してからじゃ遅いんだぞ!!」


“虎治”のリアルな虎の様な叫びは、オレの心に猛スピードで突き刺さった。


後悔してからじゃ、遅い………?


「だったらもうすでに手遅れだな…………」


この時のオレは確かにバカ過ぎて、そして……子供過ぎていた。
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