海と桜の奏 ~Pure・Harmony~
確かに昨日に引き続き、卓磨君は今日も1日ずっと変だった。


『卓磨ー、宿題見せてくれねぇ?』


『……俊哉に見せて貰って』


『桜土君♪体育のペア、一緒に組まない?』


『ごめん…虎、頼むわ』


誰が話しかけても短い対応で終わり、クラスの皆は不思議そうにポカーン。


冬柴君と茶竹君もどうしたらいいのか分からないって感じで、いつも人気者の卓磨君の周りには、珍しく人が集まらなかった。


私の方は気マズくて気マズくて、ひたすら卓磨君と接触しない様にイスから離れない。


ついに一言も話す事無く、学校が終わってしまったんだ。
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