海と桜の奏 ~Pure・Harmony~
思わず、荷物を取ろうと足を一歩踏み出した格好のまま固まった。


今…誰かの声が聞こえた様な……


空耳であって欲しいと願いながら、声がした後ろの扉の方に首を動かす。


そこには…………口を開けて驚いた表情の桜土君がいた。


「お前スゲェな!感動したっ!!」


「さ、桜土君……!?」


え!?なんで!?


桜土君、確かにさっき帰ったよね!?


私“じゃあな”言われたのに、どうしてここに………!?


何やら興奮状態でこっちに来る桜土君に、口をパクパクさせる事しか出来ない私。


「桜土君、いつから………」
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