海と桜の奏 ~Pure・Harmony~
ポンと質問を投げかけると、桐生は沈黙してしまった。


10秒程経ち……口を開く。


「私って桜土君にだけ敬語使ってましたっけ……?」


えーーー!?無自覚だったのかよーーー!?


「うん…使ってる。今だって敬語だったじゃん」


「そうですか………あっ、ホントだ……」


オレに指摘され、口元に手を当てる桐生。


今気づいたらしい感じ全開の桐生に、ハハハッと苦笑いを浮かべてしまった。


「ごめんなさい………小梅は昔から同級生にも皆敬語なんですけど……私ったら知らぬ間に桜土君にだけ敬語使ってましたね………」
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