明日目が覚めたら
「王妃様は…言葉が?」


確かに、そこに王妃は存在しているのに、

まるで気配が感じられない。

意志のない人間というのは

本当に人形のようなのだ。


「何から話そうか、

 
 母は王族でもないし、家臣の娘でもない。

 城下で服屋を営む男の娘だった。


 父上がまだ王子であった頃出会い、恋に落ちた。


 しかし、一族から反対にあい

 結局、他国から王妃を迎えた。



 それがブレイド王子の母親だ。



 王妃は体が弱く出産とともに命を落とした。

 政略結婚とはいえ、

 王は、王妃を愛していた。



 後妻として、他の姫を迎えることをかたくなに拒否したらしい。


 結局、以前寵愛されていた母、現王妃を、

 後妻として迎えた。


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