明日目が覚めたら
「…はあ、」

なんの収穫もなかった。

姫様にまた残念な報告をしなくてはならない。

そう思うと、部屋までの距離がやけに辛く感じる。

とりあえず、部屋で休もうと

ドアを開けると、誰かが寝ている気配に驚いた。

何?

私のいないうちに何かあった?

部屋のドアをそっと閉めて、

ウルルの部屋を訪ね、声をかける、


「姫さまお休みですか?」


返事がないのでそっと入ると、

スヤスヤと寝息を立てて眠っていた。

ここしばらく眠れていなかったようだが、

安心したように眠るウルルにホッとして見つめていた。


「よかった。はやくアレクが戻るといいですね。」


ウルルの手を握りしめて、

コトリとサンドラも眠りについた。






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