明日目が覚めたら
アレクが戻ったことを知らないサンドラは、

町娘の格好で、アチコチ聞きまわっていた。

酒場で一人心当たりがあると言われついて行くと、

お決まりのように数人の男たちに囲まれてしまった。


「何か色々嗅ぎ回っているようだが、

 色々知られると困ることがあってね、

 やめると約束したら考えてやってもいいが。」


「私は、仲間を探してるだけ、誰にも迷惑かけないわ。」


「サラの店のことを嗅ぎ回っていたろ。」


「そこから消息を絶ったからだわ。」


「とにかく大人しく、いう事を聞きゃいいんだ…ん?」


「お嬢さんべっぴんだなあ。ただで返すのも惜しいか…」

サンドラを引き寄せいやらしく笑う男。




サンドラは男の腰の剣を抜き、すっと構えた。


「久しぶりな剣抜いちゃった。この感触やっぱいいわ♡

 ちょっと暴れちゃっていいかしら。」


アセンデルフ一の女剣士を敵にしてしまった男たち

の末路は悲惨というしかなかった。



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