ホントのキモチ

盗み聞き


「そんでもうしょう,有り得ないんだよー!」

また亜未(アミ)のノロケが始まるとあたしと優子は顔を見合わせて笑う


「まただよー!亜未しょうくんの話しばっかじゃーん」

あたしはお弁当を開けながら冗談交じりで言った
優子(ユウコ)も「うんうん」と机に頬杖した

「なんでそんな事ゆーの?」
亜未は笑ってあたしの
腕を軽く叩いた


「本当の事じゃね!?」


あたし達の昼休みは
いつもこんな感じ

だいたい亜未のノロケから始まる





「花之(ハノ)は好きな人いないんー?」


亜未は机を叩いて言った



「はー?なんで?意味わかんないんだけどー」


あたしは内心ドキッとしながらもはぐらかしてみた


「天月くんの事気にいってんじゃないん?」


「天月可愛いもんねー。」
優子まで言いだした



「違うよー。このクラスではマシってだけだよ。好きじゃないし」



亜未は残念そうに「ふーん」て言った







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