片想いだったね
バレンタイン当日、学年中が色めきたってる。
ていうか凄いっ!!
漫画みたいに机の中にチョコレートが入ってあったり、呼び出しされて告白される男子が数人いたり。
理由はわからないけど、チョコレートを持って泣いている女子もいる。
「私はママに手伝ってもらってチーズケーキにしたよ。内山君甘いの嫌いって言ってたから。」
「内山なんて饅頭でもあげてれば良いのよ。」
「聞こえてるぞ高木。饅頭みたいな顔しやがって。」
まっすと話している最中に内山がまっすの机に座り込む。
「そういう事言わないの。」
「良いんだよ。頭の中はアンコしか無いんだから。」
「内山~。」
まっすがもぉ~!と言いながら内山の背中をパシッと叩くけど、まっすは楽しそうに内山とじゃれてる姿を見れてこっちまで楽しくなる。
クラスの中も数組カップルがいて、なんだかいつもよりもピンクなオーラを出しているような感じ。
無縁だなぁ~とまっすから借りた雑誌をパラリとめくる。
「美~紀~っ!!!」
なんとなく来るような気がしてた。二時間目が終わる少し長い中休みは、いつもこの男が顔を出すようになった。
「翼。叫んで教室入って来ないで。」