片想いだったね
「幼稚園からずっと好きだった。小学校もね。中学入ってからソイツ彼氏作りやがるしね~。参っちゃうよね~。でもまぁだ好きな俺の方が参っちゃうよね~。」
思い当たる女子は何人かいる。だけどまず始めに浮かんだ名前を口に出す。
「……まっす?」
「さっきも鼻血流してるまっす見て、景子殺そうかと思ったわ~。代わりに美紀が敵討ちしたけどね~。ま、結果惨敗だけど、ハハ。」
「………負けてないもん。」
「んじゃ引き分け~。」
感じたことの無い胸の苦しみ。
今度は違う意味で翼といて恥ずかしい。
なに私自惚れてんの。
私なんかを好きになる男子、居るわけないもん。
こんな喧嘩して顔まで傷だらけで……、
岬ッチは私のこと知らないんだから、野蛮な女とか思われるよ。
誰も知らないけど、
岬ッチのこと好きだったのに、翼にドキドキした私だよ。
本当私………。
最低だよ。