片想いだったね



「でもその後直ぐに岬ッチ、みほちゃんと付き合っちゃってさ。私……あんなに泣いたの生まれて初めてぐらい泣いたよ。悔しかったし、でも何も出来ないしで。」



「……………………。」




「忘れられなかった、それでもずっと岬ッチが好きだったよ。初詣でね、岬ッチ私のおみくじ結んでくれて凄い嬉しかった。……途中、翼と付き合うかなって話も出たけど、でもお互い理由があって止めたんだよ。私は岬ッチがみほちゃんと別れたって聞いてから。翼は別の理由でね。」




「………………………。」




「だけど突然付き合えることになってさ、私本当どうして良いかわかんなくてさ。喋れないし、いつもの自分じゃいられないし。それでまたウジウジ悩んじゃって。」




「…………………うん。」




「初めて一緒に帰ったの、本当に嬉しかったし夢みたいだったの。もっともっと一緒にいたかった。クリスマスも……。」





「………………うん。」




「手繋いでくれたの、本当に嬉しかったし信じられなかったんだよ。えぇ!どうしよう!みたいなさ。」



「……汗かいたね。」



「岬ッチもかいてたの!?私だけの汗じゃなかったんだね。あんな寒い気温でうちら汗かくなんて強いよねー!ハハハハ。」




「ハハ。」




二人で笑い合う。



犬の散歩をしてる人が通ったりして会話が途中止まったり、昔を思い出して少し話がそれたりする。





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