記憶 ―砂漠の花―


…カエリ…タイ…


そう、帰りたい…。
どこかへ…―――


ねぇ、
……どこへ?




碧い空、白い月、金色の星座、
目の前に広がるのは砂漠。

風が吹く、砂が舞う、

人影が、揺れる―――



……あれは?

あれは聞きなれた甘い声。


「………」

遠くで…、
誰かが呼んでいる。
そんな夢を見ました。



どこかへ行きたい。
どこか彼方へ帰りたい。


私には、どこか帰るべき本当の場所がある、

そんな感情が生まれるのは、
どうして…?


ねぇ…
私は、何かを忘れているの…?



「………」

まだ私を呼ぶ声がする。

これは夢?
現実?


深い眠りから覚めてゆく…。


呼び戻される―――



そして、

目の前には――――、



< 3 / 283 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop