とらいあんぐる
咲良side
「和希ー」
今、どこにいるの?
何をしてるの?
ちゃんと……
あたしを見てくれてる?
時計の針はどんどんすすんで、短い針が“2”のところに近づく。
『………お掛けになった電話は現在、電波の届かない所にあるか――…』
プーップーッ……
「不安だよ…」
さっきから何度も何度も波瑠さんの顔が頭をよぎる。
「違うよね…違う」
すぐ戻るからって約束したじゃん。
もう波瑠さんとは何もないって行ったじゃん。
「……っ」
ピピッ
「2時になっちゃった。」
あたしの誕生日が終わるまで、あと10時間。
和希と約束した時間からもう1時間。
「今日…頑張って大人っぽくしたんだよ?」
髪もアップにしたし、
メイクもちょっと背伸びしたし、
誕生日、仕様のあたしなのに…
「1人だけ舞い上がってバカみたい…」
でも、諦めの悪いあたしは和希を信じてる。
「5時まで待ってみよ…」
きっと来てくれる。
ごめん!昼寝してたら時間過ぎちゃった!
とか、
電車遅れた上に寝過ごしたとか…
「……待ってるよ」