冷血ボーイ
校長室に入ると、親父は何かの書類と向き合っていた。
「なんだ、玲央か」
「昨日の続き、教えてよ。何で秘密にするのか」
教えてくれなきゃ、納得出来ない。
納得するつもりも、あまりないけど。
だけど、親父とケンカ別れもしたくない。
チャンス…なんて言い方おかしいけど、ちゃんとした理由なら、これから俺もその理由と向き合って行こうって思えるから。
親父の話をちゃんと聞こうって思ったんだ。
親父は、はぁっとため息をついて、ボールペンを机に置いた。